
- 最近、よく聞くNFTって何?
- NFTの何がすごいのかよくわからない
そんな方に向けてこの記事を書いています。
この記事を読めば、NFTの特徴から課題まで紹介しています。
それでは解説していきます。
NFTとは?

NFTとは「Non-Fungible Token」の頭文字で日本語で「非代替性トークン」と訳されます。
これだけだと何言ってるか訳わからないですよね。
「非代替性」とは変えが効かない、唯一無二という意味です。
非代替性と代替性の例は以下の通り
■非代替性
- 有名な画家が描いた原画
- 有名人のサイン入りのグッズ
■代替性があるもの
- お金
- 市販品
- フリー素材

非代替性とはこの世に1つしかないアイテムのこと!
では「非代替性トークン」のトークンとは何なんでしょうか?
「トークン」とは、ブロックチェーン技術を使用して発行された仮想通貨の総称です。
ブロックチェーン技術はデータの改ざんが難しく、安全にデータを記録できる技術
1つ1つのデータ(ブロック)がチェーンのようにつながっていくことからブロックチェーンと呼ばれる。
つまり、NFTとは「替えがきかない」「データの改ざんが難しい技術が利用されている」ということです。
ではなぜNFTは注目されているのでしょうか?
NFTの特徴について見ていきましょう。
NFTの特徴は?

NFTの主な特徴は大きく5点あります。
■NFTの主な特徴
- デジタル資産所有者の明確化を実現
- デジタル資産の希少性を担保できる
- 投機商品として注目
- 誰でも作品を作成・発表できる
- スマートコントラクト
- 物理的に損失するリスクがない
それぞれ見ていきましょう。
特徴①:デジタル資産所有者の明確化を実現
NFTの登場によって、インターネット上で取引を安全に行えるようになりました。
NFTにより、デジタル資産の所有者を明確にできます。
以前は、オンライン上のイラストやゲーム内のアイテムなどで所有者を明確にできませんでした。
コピーとの違いや自分の所有物であると証明ができなかったのです。

NFTの登場によって、所有者を明確にすることが可能に
さらにどれが本物なのか、制作者は誰なのかまで明確になります。
デジタルアートに紐付くNFTを発行すると、あなたが保有しているアートは唯一無二のデジタルアートだと証明できます。
NFTに紐づいたアート作品は「NFTアート」と呼ばれます。
デジタルアートの所有者などの情報を明確にできることで、安全な取引が実現可能になりました。
特徴②:デジタル資産の希少性を担保できる
NFTによって希少性を担保することができます。
人は唯一性や希少性が高いものが大好きです。

金やプラチナなどの高級品が価値が高いのと同じですね。
NFTを発行すれば、世界に1つしかないことを証明できるので、デジタル資産の希少性を担保できるのです。
ブロックチェーンによって情報が保護されるため、不正に改ざんされにくい仕組みになっています。
だからこそ、NFTによってデジタル資産の希少性を保つことができます。
特徴③:投機商品としての注目
3点目は投機商品として利益を狙うことができます。
NFTの注目度が上がったことで、NFTアートが高額取引されるようになりました。
■高額販売された作品
- Cryptokitties:ゲーム内容キャラ1400万円
- ジャックドーシーの初ツイート:3億1640万円
- CryptoPunks:デジタルアート18億5000万円
デジタルデータに希少性が生まれたことで、高値で取引されるようになりました。
NFTは革新的であり、かつ売買も簡単であるため、NFTを投機商品として扱う人が増えてきているのです。
特徴④:誰でも作品を作成・発表できる
NFTは誰でも作品を作成、発表できます。

作成するの難しいんじゃないの?
作成するのは案外簡単です。
デジタルデータをアップロードするだけで、複雑な知識は不要です。
そして誰でも自分の作品をNFTとしてマーケットに出品することができるのです。
特徴⑤:スマートコントラクト
NFTはイーサリアムの特徴であるスマートコントラクトによって、様々な条件をプログラムできます。
スマートコントラクトとは:事前に契約内容を決めておくことで、自動的に契約内容を実現できる
自分のNFTが転売されたときには、作成者である自分に手数料が入るようにプログラムしておきます。
すると、転売されたときに、自分に手数料が自動的に入ってきます。
スマートコントラクトによって、今後は積極的な転売がビジネスとなっていくでしょう。
特徴⑥:物理的に損失するリスクがない
NFTはオンライン上で存在しているデータなので、損失することはありません。
実際のアート作品であれば、物理的に破損や紛失することもありえます。
NFTであればあくまでデータを保有しているだけです。
物理的に破損することはありません。
NFTの課題

デジタルアートに革命をもたらすNFTにも課題はあります。
■主なNFTの課題
- 法整備
- 手数料
- 著作権
- 物理的所有
- バブル化
課題①:法整備
NFTはまだ歴史が浅く、法整備は整っていません。
詐欺まがいのNFTが発行されていたとしても、法律違反にならない可能性があります。
また、お金をだまし取ることを目的としたNFTサービスが作られる恐れもあります。
今後、NFTへの法整備は大きな課題です。
課題②:手数料
手数料が不安定な点がデメリットとして挙げられます。
NFT発行にはイーサリアムという仮想通貨が使用されています。
そして、NFTを売買する際には「ガス代」と呼ばれるネットワーク手数料がかかります。
ガス代とは:イーサリアムで取引処理する際にかかる手数料
ガス代はイーサリアム上の取引が増えれば高騰していきます。
つまり、需要によって手数料が大きく左右してしまうのです。
ただ、このガス代の上昇をなくすためにイーサリアムでは新しい承認アルゴリズムの採用をすすめています。
課題③:著作権
NFTには著作権を侵害するおそれがあります。
これはNFTと著作権が所有者の異なることが原因で発生します。
NFTでは著作権を所有していなくてもNFTを発行して販売できてしまうのです。
作品自体が本物かどうかの判断はなかなか難しいです。
あらかじめ複製されたコンテンツをオリジナルのNFTとして販売されると、唯一無二のコンテンツとして証明されてしまいます。
そして、偽物がNFTでは本物として認められてしまう恐れがあります。
このようなトラブルを避けるためにもNFTの売買は信用できるプラットフォームで行いましょう。
課題④:物理的所有
NFTはデジタルデータなので、物理的に保有することはできません。
現物が手元に来るわけではないので、所有の感覚とは少しずれます。
所有者としての宣言ができるだけです。
アートを家に飾ったり、スニーカーを手に取ってみたりはできません。
デジタルデータなので当たり前ではありますが、物理的に保有はできません。
課題⑤:バブル化の懸念
価格が急激に下落する、バブルの可能性が今のNFT市場にはあります。
現状のNFT市場は注目度が非常に高いです。
そのため、本来の価格以上に高くなっているバブル状態ではないかと懸念されています。
NFTアートを投資対象として売買することで利益を得ている人も多いです。
また仮想通貨で取引を行うのがNFTアートの大前提です。
仮想通貨の価格が変動することで、NFTアート自体の価値が左右される可能性があります。
NFTはまだまだ歴史が浅く新興市場であリます。
そして投機的な要素があることを事前に理解しておきましょう。
まとめ
■NFTとは
NFT:非代替性トークン
→「替えがきかない」「データの改ざんが難しい技術が利用されている」
■NFTの特徴
- デジタル資産所有者の明確化を実現
- デジタル資産の希少性を担保できる
- 投機商品として注目
- 誰でも作品を作成・発表できる
- スマートコントラクト
- 物理的に損失するリスクがない
■NFTの課題
- 法整備
- 手数料
- 著作権
- 物理的所有ができない